実家の遺品整理の手順は?相続前に確認することや空き家の問題を解説
親が亡くなった時は、子どもが実家の遺品整理を行う場合が多いです。しかし、どのように作業を進めていくものなのか、手順がわからない人もいるでしょう。そこでこの記事では、実家の遺品整理を始めるタイミングや事前に確認すること、作業手順などを解説し、空き家になる場合の対処法も紹介します。
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実家の遺品整理を始めるタイミング
実家の遺品整理を始めるタイミングは特に決まっていないため、自分たちが都合の良い時期に作業を開始して大丈夫です。ただし、兄弟姉妹や家族と一緒に遺品整理を行う場合は日程のすり合わせが必要なので、葬儀後や四十九日の法要後など、親族で集まるタイミングだと作業しやすいでしょう。
実家の遺品整理を行う前にすること
実家の遺品整理を始める時は、事前に以下を行う必要があります。
- 遺言書の確認
- 相続財産の把握
それぞれについて解説します。
遺言書の確認
実家の遺品整理を始める前に、遺言書を確認しましょう。遺言書には相続に関する内容が書かれており、法的拘束力のある文書なので、記載内容には必ず従わなくてはなりません。保管場所は金庫や棚、机の引き出しなどの場合が多く、人によっては法務省の遺言書保管場所に預けている場合もあります。内容次第では遺品整理の進め方も変わるので、事前に確認をするのが大切です。
相続財産の把握
遺品整理を行う前に、相続財産を把握しましょう。相続人は故人の財産を引き継ぎますが、資産だけでなく負債も引き継ぐ必要があるため、負債額が大きい場合は相続から3ヶ月以内に申請をすると、遺品の所有権を手放せます。また、相続額が一定額を超える場合は、相続後10ヶ月以内に相続税の申告が必要になるので、事前に把握して遺品整理の日程を考える必要があります。
実家の遺品整理を行う手順
実家の遺品整理を行う手順は、以下の通りです。
- スケジュールを立てる
- 遺品を仕分け・処分する
- 部屋を清掃する
それぞれについて解説します。
スケジュールを立てる
遺品整理を行う時は、まずスケジュールを立てましょう。日程を決めないと作業効率が悪くなり、思うように遺品整理を進められなくなるので、事前に計画を立てるのが大切です。計画を立てる際は、遺品整理に参加する人全員で相談して、開始日と終了日を決めるのが望ましいです。
遺品を仕分け・処分する
遺品整理当日は、遺品の仕分けから始めます。持ち物の仕分けは「残すもの、処分するもの、分配するもの」の大きく3つに分けていき、故人の遺品を整理します。仕分けを終えたら、処分するものをゴミに出したり、リサイクルショップで売却したりして手放しましょう。分配するものは保管して、親族が揃った時に形見分けをします。
部屋を清掃する
遺品を実家から持ち出したら、部屋を清掃します。どのくらい掃除するかは家をどうするかによっても変わりますが、基本的には全て綺麗になるまで掃除した方が良いです。掃除を終えたら残っているものがないか最終確認をして、遺品整理終了です。
遺品整理後に実家が空き家になる場合はどうする?
遺品整理後に実家が空き家になる場合は、以下の方法を取る人が多いです。
- 相続人の誰かが住む
- 相続人が定期的に来て管理する
- 不動産会社に売却する
- 他人に貸して利用してもらう
近年は管理されていない空き家が問題になっており、住んでいなくても不動産の固定資産税を支払う義務があるため、空き家は放置しない方が良いです。また、不動産は価値が下がる場合も多く、売却するなら早いほうが良いとも言われています。そのため、実家が空き家になる場合は売却か利用するかを相続人で話し合い、適切な方法を取る必要があります。
実家の遺品整理は計画的に行いましょう
実家の遺品整理は、特に時期は決まっていないので、自分たちの都合の良いタイミングで始める場合が多いです。始める時は事前に遺言書と相続財産について確認をして、手続きや申請などが必要かどうか把握する必要があります。作業する際はスケジュールを立てて、遺品の仕分けや処分、部屋の清掃を終えたら遺品整理終了です。一軒家の場合は比較的時間がかかるので、実家の遺品整理は計画的に行いましょう。