遺品整理はいつから始める?適切なタイミングや時期の決め方を解説
身内が亡くなった時は、相続人が遺品整理を行います。しかし、いつから始めるのが適切か、作業を始めるタイミングがわからない人もいるでしょう。そこでこの記事では、遺品整理はいつから始めるか適切なタイミングを解説し、時期に迷った時に確認することも紹介します。
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遺品整理はいつから始める?適切なタイミング
遺品整理はいつから始めるか、適切なタイミングは以下の通りです。
タイミング |
始める時期 |
葬儀後 |
亡くなってから1週間程度 |
役所の手続き後 |
亡くなってから2週間程度 |
四十九日の法要後 |
亡くなってから49日以降 |
相続放棄の期限前 |
亡くなってから3ヶ月以内 |
相続税の申告期限前 |
亡くなってから10ヶ月以内 |
葬儀後(亡くなってから1週間程度)
遺品整理を始める最も早いタイミングは、葬儀後です。時期は亡くなってからおおよそ1週間程度となり、葬儀のため親族が集まっている場合が多く、遺品整理の作業を手分けして行えるのがメリットです。
また、故人が賃貸物件や施設に住んでいた場合も、解約や退所の手続きをスムーズに行えます。ただし、亡くなってから日が浅いため、悲しみから立ち直れていないことも多く、作業が辛く感じる場合もあるでしょう。
役所の手続き後(亡くなってから2週間程度)
遺品整理は、役所の手続き後に始める人も多いです。人が亡くなった時は、おおよそ2週間後までに、社会保険や年金などの諸手続きを役所で行う必要があり、手続き後は比較的時間が取りやすくなるので、遺品整理も自分のペースで進められます。ただし、葬儀後と同様に亡くなってから日が浅く、悲しみから作業が手につかないこともあるでしょう。
四十九日の法要後(亡くなってから49日以降)
遺品整理は、四十九日の法要後に行う人も多いです。仏教では、亡くなってから49日間は故人の魂が現世にとどまっていると考えられているため、法要後に遺品整理をするのは区切りが良いとされています。また、法要のため親族が集まっている場合も多く、手分けして作業を進められるのもメリットです。
相続放棄の期限前(亡くなってから3ヶ月以内)
故人の遺産は、相続人が引き継ぐのが一般的です。しかし、相続人は故人の遺産だけでなく負債も引き継ぐ必要があるため、負債額が大きい場合は「相続放棄」により遺産を手放せます。
相続放棄の申請期限は、亡くなってから3ヶ月以内です。それまでに遺品を含む全ての遺産総額を計算するため、遺品整理を行う人が多くなります。ただし、大々的に遺品整理の作業をすると、遺産を相続したものと見なされるため、相続放棄を検討している場合は、資産と負債の把握のみ行いましょう。
相続税の申告期限前(亡くなってから10ヶ月以内)
遺産相続では、相続額が一定額以上になる場合、相続税の申告が必要になります。相続税の申告期限は、亡くなってから10ヶ月以内なので、それまでに遺品を含む全ての資産を把握しなくてはなりません。期限を過ぎると、延滞税を課せられる恐れがあるため、遅くとも10ヶ月以内には遺品整理を終える必要があるでしょう。
遺品整理をいつから始めるか迷った時に確認すること
遺品整理をいつから始めるか迷った時に確認することを、3つ紹介します。
- 各種手続きの期限
- 遺品の量
- 故人の家の場所
各種手続きの期限
遺品整理をいつから始めるか迷った時は、各種手続きの期限を確認しましょう。相続放棄や相続税の申告には期限があり、過ぎてしまうと申請できなかったり延滞税が課せられたりします。そのため、遺品整理を始める前に必要な申告などの期限を確認して、計画的に作業を進める必要があります。
遺品の量
遺品整理をいつから始めるか迷った時は、遺品の量を確認するのも大切です。遺品の量が少ない場合は比較的早く作業が終わりますが、遺品の量が多い場合は数ヶ月程度かかるので早めに始めなくてはなりません。そのため、始める時期に迷った時は、故人の持ち物がどのくらいあるか事前に把握しましょう。
故人の家の場所
遺品整理をいつから始めるか迷った時は、故人の家の場所を確認するのも大切です。遠方の場合は、葬儀後や四十九日の法要後など、故人の家に人が集まるタイミングで始めると作業を進めやすいでしょう。故人の家が近い場合は比較的作業しやすいので、自分の気持ちや都合と相談して始めるのも一つの手です。
遺品整理は余裕を持って始めましょう
遺品整理は葬儀後や役所の手続き後、四十九日の法要後などに始めるのが適切です。また、相続放棄や相続税の申告をする場合は期限があるので、遅くても期限までに作業を終わらせる必要があります。遺品の量によっても作業時間は変わるので、早めに確認をするなど遺品整理は余裕を持って始めましょう。